広告に偽りあり

「積んどく功徳」
こちらは91年頃、大川本の販売促進に作成されたA3判二つ折りのチラシ。
91年は100万人の会員獲得をぶち上げて、狂気の大伝道を行った年です。
社会不安を煽る教団の「恐怖アピール」は、今日ではすっかりお馴染みとなっていますが、この時も、まず危険性に関する恐怖情報として「アラーの大警告」と「ノストラダムス戦慄の啓示」という予言書を、次に危険の回避の仕方に関する勧告情報として「永遠の仏陀」という霊言本を大伝道の戦略書籍と位置付けていましたが、予言は大ハズレし、気味の悪い自画自賛になど耳を傾けられず、目論見は完全にスベって戦略書籍はたちまち不良在庫の山となりました。

新聞やテレビに多額の広告宣伝費を投入したばかりか、100万人の大教団を装った辻褄合わせに要らぬ経費支出が重なって、教団財務は資金ショートの危機的状況に陥ります。
このチラシ裏側には書籍リストと広告があるのですが、支部や倉庫に積みっぱなしの在庫をなんとか売り払って資金化を図りたい、当時の教団の苦しい台所事情がにじみ出ています。
その時期は、人件費の抑制のため急激に職員のリストラが始められ、対象職員の掃き溜めに「会員サービス部」という営業部門が設置されていて、このチラシはサービス部員に渡されていたものです。
営業成績の悪い者から肩たたきされる仕組みです。
ちなみに、教団女性理事の愛染美星こと山田美星も、秘書部からお払い箱にされて新宿支部にサービス部員として配属されたのですが、ほんの数日来て以降は全く出勤せずにサボタージュを決め込んで引き籠ってしまい、同僚や会員さんをかなり心配させていました。本人はその間、総合本部に必死のアピールをして、本部に復職を果たします。
あの時、無断欠勤を理由にリストラされていたら、愛染なんて法名を烙印されることはなかったでしょう。
国際線のキャビンアテンダントをこなせる優秀な人だったので、外でも生きていく術はあったと思いますし、人としてはその方が幸せになれたんじゃないかと、本当に残念に思っています。
私も警護課解散後、徳島付きとして秘書部に戻るまでの約5ヶ月、東京南部目黒支部、西部武蔵野支部、北部新宿支部と転戦していました。
私はその時は既にアンチで、目立たず脱会する機会を窺っていたので、むしろリストラ上等と、販促活動などほとんどせず、統括支部長や主任と衝突ばかりしていたのですが、本部秘書部の圧力と、優しい会員さん方の助命嘆願があったりして、結果的に支部をたらい回しになる形で残ってしまっていました。

ブログ記事用に、他の資料を探していて出てきてものですが、いかにも幸福の科学らしい安っぽいキャッチと、何よりいま見返せば皮肉たっぷりの寒い広告が、幸福の科学というカルト宗教のハチャメチャぶりをよく表していると思えたので、ここで紹介することにしました。
なんらかの期待を持って入門しながら、大川や教団の実態に接して幻滅し、あるいは絶望して去って行った者達の数が、現存する信者数を上回っている今日、幸福の科学は明らかに不幸の生産者です。
性格改善とか。
家庭不和とか。
事業不振とか。
まったく功徳がないどころか、何より幸福の科学こそが、それらの発生機序の根本ではないですか。
大川隆法が説く法など、無意味無価値な戯言に過ぎないことは、説くもの自らすら救うことがない事実によって実証済ということです。
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