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統一教会の解散を求める署名にご支援を

Web署名サイト「Change.org」にて、10月17日より統一教会(世界平和統一家庭連合)の解散を求めるキャンペーンが開始されました。
統一教会の解散を求めます.jpg
※ご署名はこちらから↓
統一教会の宗教法人解散を求めます@Change.org

【キャンペーン公式Twitterアカウント】
統一教会の宗教法人解散を求めます

多くの呼びかけ人・賛同者を集めてスタートした署名は、わずか数日で16万人を越える勢いとなっており、11月中の署名提出に向けて現在も各所で賛同・拡散の呼びかけが続いています。

統一教会の問題に対しては、連日の報道に加えて、全国霊感商法対策弁護士連絡会による統一教会(現・世界平和統一家庭連合)に対する宗教法人解散(法人格取消)命令請求の「公開申入書」や、今回の署名に先行して行われた高橋みゆきさんによる、宗教虐待防止のための法律整備・体制整備を求めるキャンペーンなどがあって、特に、10月7日に日本外国特派員協会で行われた小川さゆりさんの記者会見でのカルト宗教のリアルが与えたインパクトは大きかったことでしょう。


MBS NEWS
小川さゆりさん記者会見@日本外国特派員協会(2022年10月7日)

こうした流れの中で形成された社会的な認識の高まりが、今回の取り組みに引き継がれています。

このキャンペーンを前に、呼びかけ人の一人で共同通信社のインタビューに答えたジャーナリストの藤倉善郎さんは、反社会的な集団が生み出す人権の問題は、社会にとっての問題であり、当事者・支援者任せにしていてはいけないとして、「当事者だけを最前線に立たせるのではなく、社会全体が被害者の人権を守るために動いてほしい」と訴えました。

このキャンペーンが目指す統一教会の宗教法人解散とは、宗教法人法第81条第1項に定める解散命令のことで、法令違反や公共の福祉への侵害を理由とした宗教法人認可の取消を求めるものです。

その理由はいたって単純明快であり、「徹底検証 日本の右傾化」の著者・編者で宗教社会学者の塚田穂高さんは、「統一教会のやってきたことが、「公益法人」たる宗教法人にふさわしいといえるのか。日本社会における「宗教」のあり方が問われています」として、署名拡散を呼びかけています。

日本では、これまで世論の中でカルト宗教批判が高まると、教団側は決まって名誉棄損だの宗教弾圧だの信教の自由の侵害だのと声高に叫び、また、薄っぺらな人権感覚しか持ち合わせず「宗教」の名に思考停止しただけの知ったかぶり“文化人”なども呼応して、カルト対策への気運を削ぐ企みが繰り返されてきた結果、他国では既に駆逐に成功しているような団体でさえ大手を振って活動できるような、恥ずべきカルト天国になりさらばえてしまいました。

現状でもお約束通りそうした芽は見て取れますが、宗教法人に対する正当な批判は、平成8年12月20日の東京地裁判決の通り、「宗教法人及びその主宰者等は、法による手厚い制度的保護の下に、人の魂の救済を図るという至上かつ崇高な活動に従事しているのであり、このような特別な立場にある団体ないしその責任者は、常に社会一般からその全存在について厳しい批判の対象とされるのは自明のことというべきであろう」とされ、団体側が当然に甘受すべきものです。

そして、批判に値する法令違反や、著しい公共の福祉への侵害行為が判明した際に解散命令が請求されることも、それは「専ら宗教法人の世俗的側面を対象とし、かつ、専ら世俗的目的によるものであって、宗教団体や信者の精神的・宗教的側面に容かいする意図によるものではないから、制度の目的は合理的で憲法20条1項の信教の自由を侵害するものではない」と、平成8年1月30日の最高裁で判事されている通りです。

問われているのは“宗教”ではなくて“カルトの行為”です。宗教運動による“外形的な行為の弊害(世俗的な帰結)”を問うというスタンスは、フランスのセクト規制と同じもので、日本ではそのあと議論が停滞して著しく後れをとったものの、今日では先達に倣って帰納的に検討することによってカルトの定義も可能なのです。これが定義できないとするのは、それは政治家が自らの怠慢や無能さを示しているに過ぎません。

いいかげんこうした周回遅れの議論にこれ以上の時間を割く意味はありません。そもそも人の生存権を脅かすまでカルト宗教を放置して被害を拡大させている現状が異常なのであり、もうこんな状況は終わらせる時です。

フランスのセクト対策は国の法規制と民間団体による被害者救済という官民一体のセクト包囲網によって成立しており、その活動の中心「UNADFI」(全国協会連合「セクトの犠牲者である家族と個人を守る会」は公的支援も受けて活動しています。欧州のセクト対策はサイエントロジー問題を契機としていますが、ADFIは、セクトから家族を取り戻そうとして出会った統一教会の被害者家族が核となって始まった歴史があります。

数多のカルト宗教が乱立する中で、いま日本でも再び統一教会の問題がクローズアップされていることを考えると、奇妙な因縁とともに同団体がいかに悪質な反社会的カルト宗教であるのかが分かります。

戦後に反共のもとで統一教会との関係を深めてきた自由民主党、とりわけ安倍家三代に渡る繋がりという、ひたすら政治的・党派的な打算によって、カルトによる家庭崩壊も二世問題も黙殺され対策が遅れてきた側面があることは、もはや否定しようがない事実です。

安倍晋三氏も、統一教会との関係は政治生命に関わると外部から忠告を受けていたにもかかわらず、傲慢に取り合わずにいたせいで、結果的に肉体生命までも失ってしまう理不尽な事態を招くことになってしまい、政治も大きく信頼を失墜しました。そんな状況にも拘らず、未だに歯切れの悪い議員が少なくないことには呆れるばかりです。

仮にもし、事ここに至ってもなおカルト問題を放置するのならば、野放しにしてきた不作為の過去も含めて、その時は単にカルト宗教による人権侵害と言うばかりでなく、官製の人権侵害、或いは自由民主党による人権侵害と見做さざるをえなくなるでしょう。

政治家の皆さんには、国民の政治への信頼を取り戻すべく、襟を正して取り組んで頂きたいと願います。そして私たちもまた、カルトと政治の両方を厳しく監視しながら協力を惜しまず、この灯を絶やさないように支えていく必要があります。

呼びかけ人の一人として、私は今回のキャンペーンを単に一宗一派へのアクションではなく、これから始まる官民一体となったカルト包囲網を形成するための第一歩だと考えています。

そうした歴史的な転換点に、ぜひ一緒にお立ち合いください。
署名提出に向けて、どうか一人でも多くの方のご支援を心よりお願い申し上げます。


【関連図書ほか】
鈴木エイトさん
「自民党の統一教会汚染 追跡3000日」

菊池真理子さん
「「神様」のいる家で育ちました~宗教2世な私たち~」

冠木結心さん
「カルトの花嫁: 宗教二世 洗脳から抜け出すまでの20年」

井田雫さんまとめ
「統一教会解散署名/呼びかけ人・賛同者のコメント」

郷路征記さん
統一協会の何が問題か:人を隷属させる伝道手法の実態

山口広さん他
統一教会との闘い―35年、そしてこれから

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土矢浩士(ハンドルネーム:アルゴラブ)

Author:土矢浩士(ハンドルネーム:アルゴラブ)
セクトの犠牲者である家族と個人を支えるネットワーク
「RSFI MAIKA」代表

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「幸福の科学」の問題を中心に、セクトについて考えていきます。

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