取材・報道の自由を守る裁判へのご支援を
ジャーナリストの藤倉善郎氏が、取材目的で幸福の科学の一般公開施設に立ち入ったことが建造物侵入に問われている裁判は、先ごろ最終手続きが終了して結審し、3月15日の次回公判で判決言い渡しが行われます。
私は、当初から一連の事情を知る者のひとりとして、本件は幸福の科学の虚業達成の企みにとって邪魔なジャーナリストを排除したいという悪意によって、関係者の虚偽の訴えを用いて恣意的にでっち上げられた公訴権の濫用、幸福の科学の新たなスラップ以外の何ものでもないと考えており、藤倉氏支援のために開始されたクラウドファンディングについて、MAIKAの代表として支援の声明を寄稿させて頂いています。
但し、クラウドファンディング・プラットフォーム「MotionGallery」の運営側の都合から、当該サイトには反映されずに、私のほか、脱会被害者の方が寄稿されたものを含めて、従前から運営されている「幸藤会」のサイト側のクラウドファンディング案内ページに掲示されるかたちになっています。
RSFI MAIKA
セクトの犠牲者である家族と個人を支えるネットワーク代表
幸福の科学は、脱会者の告白や批判的報道を封じるためには訴権の濫用も平然と指示するような教祖を奉る、宗教を隠れ蓑にした反社会的セクト団体です。立宗初期からのこうした資質は今なお変化することなく、今日では教団の独善的な教育事業の結果として、無自覚に人権を侵害された二世信者の被害を拡大させていますが、こうした実態が世に知らしめられる機会は全く十分ではありません。これはメディアやジャーナリストの中に、幸福の科学による異常な抗議行動の印象がトラウマのようにまとわりついている影響によるもので、言論空間の委縮はセクトの思う壺と言って良い状況でありましょう。
あまつさえ無関心を装うジャーナリストや、教団の顔色を窺って唯々諾々とその主張を垂れ流すだけの広報のようなメディアさえ存在する中で、藤倉善郎氏とは2011年12月に取材を通じて出会い、以来さまざまな問題の検討や脱会被害者の支援の現場で問題意識を共有しながら、ジャーナリストとしての一貫した姿勢に強い信頼をおいてきました。同氏の努力や犠牲がなければ、世に知らされなかった事実、救われなかった人権が確実に存在します。
親類縁者に信者が現れたり、教団と直面することになってしまった方々の相談に応じる場面では、「まさか自分の身の回りに起きるとは考えていなかった」といった言葉を聞くことが少なくありません。誰しもがセクトによって平穏な生活を蹂躙される可能性がありえるのです。どうか想像してみてください。そんなとき隠された実態を暴くことができなかったら、被害の声を届けることができなかったらと。
さらに、現在のこの事態は単にこの教団の問題であるばかりでなく、他の反社会的性質をもった団体や権力者に恣意的に利用される危険も内包しています。この審理は、そうした戦いであることを、是非広くご理解頂きたいと思います。
【クラウド・ファンデングへのご協力のお願い】
クラウドファンディング・プラットフォーム「MotionGallery」
幸福の科学取材で刑事被告人にされた藤倉善郎氏を支える会
クラウド・ファンデングは、2,000円から200,000円までのカテゴリーごとにリターンが異なっていて、高額の支援が有難いことに変わりはありませんが、私は少額であっても支援の輪の広がりによって、リターンとして配信される報告メールから、この裁判のより詳細な内容ができるだけ多くの人たちに理解していただけるようになることは、この闘いを通じて明らかにしようとしている取り組みの本質からして、理想的な姿なのではないかと思っています。
場合によっては、長期の闘いになることも想定されます。カルトだけでなく、権力者などによる不当な圧力がまかり通るような状況を許さないためにも、ひとりでも多くの方のご理解とご協力をお願い致します。
さて、以下は余談ですが、幸福の科学の証人として出廷したのは、事務局総務部長の三浦英俊と初転法輪記念館施設職員の五明智子、そして教団元広報局長の渡邊伸幸の3名。
このうち三浦については、91年の大伝道の失敗とフライデー事件のため被ったダメージによって余儀なくされた大リストラの過程で、私が所属していた秘書部警護課も解体され、課員のほとんどが急ごしらえの会員サービス部に配属された折、私が最初に配属された東京南部統括目黒支部の主任であったので、懐かしの人物です。
小柄で穏やかな雰囲気を持つ反面、いつも支部長や統括主任、また活動推進局の職員などを相手に、がっつりマウントを取られっぱなしで頭が上がらないストレスフルな状況に置かれていて、ため息まじりの愚痴を吐露してばかりの、やや気弱で気の毒な印象が強く残っています。
その後どうされたかと行く末を案じていましたが、相変わらずオロオロと職員を続けていたばかりか、今回の証人尋問の様子から、本来の良心を失って、骨の髄までカルトに浸かってしまった姿を見るにつけ、色んな意味で実に哀れでした。
(このことについては、下記リンクの鈴木エイト氏による見事な傍聴レポートをご覧くだされば、当事者をご存じない方でも、私の感慨に共感して頂けるものと思います)
三浦が支部主任だった頃の統括支部長が教団役員を歴任してきている本地川瑞祥であったので、おそらくその人脈にぶら下がって生きてきたのではないかと思われます。
それから、三浦は教団へ出家前にはアパレル系の仕事に就いていたはずで、五明も元スタイリストという関係から、この辺もこじんまりとした枠に収まっているのが見え透いた感じでした。
鈴木エイト氏【建侵裁判傍聴レポート】等
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