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明日なき呉越同舟~島田裕巳と大川隆法

本日11月15日、この9月に「幸福の科学大学」の設置認可申請を自ら取り下げ、従前通りの私塾として運営を続けているHSU(ハッピー・サイエンス・ユニバーシティ)の千葉県長生村の施設で、宗教学者(東京女子大学非常勤講師)の島田裕巳氏が講演を行っています。

同氏については、来期からHSUの非常勤講師への就任を要請されていることも明らかになっており、背後で糸を引いている者の素性からして、今回の講演も双方にとってのマッチングの一貫の意味合いと考えられます。

講演はHSU祭のイベントのひとつにも関わらず、直前になってHSU生及び保護者、信者限定とされましたが、隠したところで内容は直に判明するでしょうから、とりあえず両者の苦しい言い草を聞いてやりましょう。

島田氏と言えば、オウム真理教を擁護して大失敗したまま、そのことについて当事者としての真摯な総括が未だに感じられない宗教学者。でも、幸福の科学については90年代当初より批判の急先鋒として活躍し、教祖や信者から目の敵にされていたのですが、ここ数年は厳しい批判を控えて相互にすり寄り、今日とうとう「マジで手を取る5秒前」まで至っている状況です。双方とも「仇の金でもあれば使う」といったところでしょうか。

島田氏は、やや日刊カルト新聞の取材に対し、非常勤講師の件はあくまで交渉中の段階とし、Twitter上では、未だ幸福の科学と和解しておらず、今回のHSU での講演についても「巌流島」と比喩しています。

しかし、同氏が元からの自説の一貫性を主張するのであれば、講演はともかく非常勤講師の就任など言下に拒絶してしかるべきところが、意外に留保されている現状からして否定的なマインドは薄らいでいることは明らかであり、このまま就任した暁には社会的に厳しい批判は免れず、オウム真理教での失敗を繰り返すかたちのトドメになるであろうことは想像に難くありません。

島田裕巳氏について、私は宗教学者としての社会的信用は既に失墜しており、真っ当な界隈では相手にされない終わった人として今さら復権は難しいと考えており、そんな御仁を教団が抱えたところで大した益になることはないだろうから、個人的には宗教学者のふりで無責任なカルト擁護を垂れ流されるよりは、いっそカルトの広告塔に宗旨替えして頂いた方が、分かりやすくなってむしろ良いのではとさえ思っています。

【関連記事リンク】やや日刊カルト新聞
「島田裕巳氏が幸福の科学HSUで講演、来春の非常勤講師就任に向け交渉中」

先に島田氏の方ばかり厳しく述べてきましたが、節操がないのは幸福の科学側もしかりです。90年代の当時を知らない方には、この両者の豹変ぶりが実感しづらい部分があろうかと思いますが、現在の状況に例えれば、HSUからジャーナリストの藤倉善郎氏を非常勤講師に招こうとしている状況と考えて頂ければ良いかと思います。

この感触をより実感して頂くための一助に、ここで内部資料を紹介しておきたいと思います。
島田1

これは教団主導により「精神的公害訴訟」と銘打って信者で構成された原告団向けに教団弁護士が作成した「原告が知っておくべき精神的公害訴訟の要点」(1992.4.6(第2版)精神的公害訴訟弁護団)という文書です。

この中で、「私たちが、この裁判で相手にしているのは(つまりこの裁判の被告は)、①株式会社講談社、②講談社の社長でもある野間佐和子、③週刊フライデーの編集長、④週刊現代の編集長、⑤月刊現代の編集長、⑥ジャーナリストの早川和廣、⑦宗教学者の島田裕巳、の合計7名であることは、知っておいてください。」と明記されており、全8ページの内、後半の3ページに渡って島田氏への糾弾が展開されています。

以下、その部分を詳しく掲載します。

島田2

6 月刊現代の記事その1
①宗教学者の島田は、月刊現代平成3年10号に、「宗教学界の異才が初の本格追及 こんなものがはびこるのは日本の不幸だ! バブル宗教『幸福の科学』を徹底批判する」と題する記事を執筆掲載させた。

②この記事の内容は、全く独断と悪意と偏見に満ち、とうてい客観的にその内容が正当であるとは言えないものであるが、とりわけ、次のような表現があふれているのは看過できない。

島田3

すなわち、この記事は
「単なる古今東西の宗教の寄せ集めで体系性を欠いた思想、『日本だけは大丈夫』の怪説―会費ダンピングで数だけ増やす“危険な宗教”の狙いと本当の正体を見誤るな」
というリードで始まり、本文ではこれを敷衍して、幸福の科学に対して、次のような誹謗中傷をなしている。

まず、
「幸福の科学が何を目的に活動しているのかわからない」

「幸福の科学の教えがどういったものであるのかは、大川(主宰先生)の本を読んでも理解できない」
という、島田個人の感想が、まるで、宗教学者である島田がそう言う以上、普遍的客観的事実であるかのように論旨がすり替えられ、

「(幸福の科学の)イベントや本に内容がない」

「(幸福の科学の)教えの内容(は)・・・、単なる古今東西の宗教の寄せ集めにしかすぎない」

「(幸福の科学の)教え(は)・・・、寄せ集めで体系的でない」

「幸福の科学は、まさに『バブル宗教』である。その目的は自分たちの組織を拡大することにしかない」

「幸福の科学の会員たちは日本だけの繁栄を望んでいる」

「日本人のダメさの象徴が幸福の科学なのかもしれないのだ。幸福の科学の正体は、日本人の正体でもある」
などの、独断と決めつけの結論が導かれている。

さらに、主宰先生に対しては、

「大川隆法の『正体』は、せいぜい落ちこぼれのエリートでしかないのだ」

「平凡なエリートの落ちこぼれと宗教好きの父親という組み合わせが、幸福の科学の『正体』である」
などの誹謗中傷をなしている。

③この記事は、「宗教学界の異才」、すなわち気鋭の宗教学者であるところの島田が、「バブル宗教」にしかすぎない幸福の科学が「はびこるのは日本の不幸だ!」から、幸福の科学を徹底批判する姿勢で本格追及する、という趣旨の題名が大きく掲げられているわけであるが、会員が真に恒久ユートピアの建設を目ざすすばらしい団体と信じ、深く帰依する幸福の科学に対し、「こんなもの」とは何ごとであるか。「バブル宗教」とは何ごとであるか。その活動の発展に対し、「はびこる」とは何ごとであるのか。

島田4

島田が、おそらくは、当然なすべき情報収集を怠ったことにより、創設後わずかに5年半で150冊以上も刊行された幸福の科学の書籍群の大半を読破することができず、5年半で100回以上開催された講演会及びセミナーの講演内容全てがそのまま収録され刊行されたカセットブックス100巻以上の大半を聞くこともなく、その内容を全く体系的に理解できないまま、上記記事を執筆したことは容易に理解できるところではあるが、だからといって、安易な思い込みによる独断の誹謗中傷が許されるはずがない。(中略)

島田は、自分が宗教学者の肩書で、マスメディアを利用して右のような無責任な言辞を弄することが、幸福の科学に帰依し、主宰先生に帰依するいったいどれだけの人々の心に、どれだけの深い傷をつける行為であるのかを、考えたことはないのだろうか。

上記の島田の無責任な文章を読めば、通常の理解力を有する読者であれば、幸福の科学は無内容なデタラメな団体であり、主宰先生の述べることはインチキだ、と思い込むのは当然のところであるが、幸福の科学の会員は、真実の幸福の科学に触れる前に右の無責任な言論の餌食になった家族や知人・友人との間で幸福の科学の話題が出るたび、いかに深く傷ついていったことか。

島田は幸福の科学の会員の最も大切なもの、人生の根幹とも言うべき、会員の信仰の中枢部分を、いわば「言論」の暴力で蹂躙し尽くしたのである。島田の責任は重い。

以上、「原告が知っておくべき精神的公害訴訟の要点」(1992.4.6(第2版)精神的公害訴訟弁護団)より

如何でしょうか。私が脱カルトの活動の中で出会ったジャーナリストや宗教学者の方々は、ぶら下がりの信者など足元にも及ばないほど教団の歴史や教理を理解しようとしていて、こうした知的誠実さと比較した時、当時の島田氏の言説は、宗教学者として入念な検証を経た裏付けの上になされたものとまでは思えません。

ただ、それでも幸福の科学についてはきちんと本質を看破できていて、全く異論はないのですが、しかしながら一方では、同時期のオウムについては頓珍漢な評価を喧伝していて、これらの観点から根本的に無責任な資質の人間と推測されるのは、上記の文書で教団の言う通りだと思います。

一方で幸福の科学も、教祖や教義をここまで徹底的にコケにされておきながら、そのことに蓋をして手を組もうと誘うなど、いくら窮していると謂えども、さすがに矜持がなさ過ぎでしょう。

これでは、双方とも「貧すれば鈍する」と揶揄されても仕方がないところです。最終的にこの両者の仲がどうなるか、いつまで続くか分かりませんが、少なくとも過去の総括をきっちりとやってもらわないと、先ずはそこからでしょうね。

最後に、本日はやや日刊カルト新聞大学の藤倉善郎プリンシパルを中心に、HSU前の公道で「島田裕巳招聘断固阻止!11・15HSU前行動」が行われ、その模様がツイキャスで配信されました。

映像の中では、多数の職員信者らが公道上で藤倉氏らの通行往来を執拗に取り囲んで妨害し、さらに自らが身を摺り寄せるほど接近しておきながら、体当たりされたと言ってわざとらしく転倒してみせて仲間が虚偽の通報を行う様子も見られ、こうした信者のチンピラ化から幸福の科学というカルトの醜悪さを端的に確認できる記録になっています。

やや日刊カルト新聞のツイキャスで録画が見られるようですので、合わせてお勧めしておきます。
【やや日刊カルト新聞キャスリンク】
「島田裕巳招聘断固阻止!11・15HSU前行動」

〈予告〉悪魔のシュプレヒコール ─島田裕巳粉砕編─




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土矢浩士(ハンドルネーム:アルゴラブ)

Author:土矢浩士(ハンドルネーム:アルゴラブ)
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