蒼き職員の悩み(その1)
4月は新年度の始まり。進学や就職で新しい生活がスタートしています。毎年この時期にフレッシャーズを見かけると、もう随分と前のことですが、自分自身にもあったスタートの頃を思い出し気恥ずかしさを感じつつ、一方で、外の華やかな陽光や桜模様とは裏腹に、幸福の科学学園に進学したり、HSUへ入門したり、教団職員になったりする子らの行く末を思うとき、実に暗澹たる思いにさせられます。
情報提供や相談を通じて把握した教団職員採用の実態は、「いじまも」や「ネバーマインド」、また「サクセス」から「幸福の科学学園」、さらに学生部活動や「HSU」等、今や完全に教団の諸活動を経た生え抜きの二世三世信者によって構成されている状況です。
いずれこういう時期が来てしまうことは分かっていましたが、社会的に潰しの効かない道を自覚のないまま歩まされてしまった彼らの問題は、この先ジワジワ浸潤し、後になって急に表面化する危惧があります。現在のような体制下では、そのときソフトランディングなど難しいでしょう。それまでの間に、1人でも2人でも良いから周囲より先に離脱し、再スタートできる個が出現することを願うばかりです。
幸福の科学という内集団の箱庭の中で、社会や現実との葛藤から離されてきた彼らも、これから教団と外界との境界へ否応なしに実戦配備され、その摩擦に直面して悩み苦しむ時期がきっと訪れます。
大川隆法も幸福の科学も、立宗当初からその本質において何ら変わっていない(進歩していない)から、この先も同じことが繰り返されるまでです。これから彼らを待つ現実のひとつの側面を、いま彼らの上司となって迎えることとなった嘗ての若き職員たちの記録から考察したいと思います。
以下にご紹介するのは、91年7月に総合本部の若手職員有志によって開かれた「若い天使の会」という座談会の文書です。自分たちのことを“天使”とか言ってしまうセンスはちょっと引いてしまうことと思いますが、カルトの問題はその信条ではなく行為であって、当時の彼らの正直な姿に罪はなく、出家者とされる職員の傾向性や限界を知る意味でも、それなりに貴重な記録ではあると思います。
なお、少々分量があるので、3回に分けて掲載します。また、座談会中の筆記と見えて、走り書きで誤字も散見されるので、意味を変えない範囲で読みやすく修正を行っています。全編の最後に、必要をみて注釈や私なりの考えを追記したいと思います。

若い天使の会 91.7.1 事務局
参加(敬称略)
小林・松本・島・吉田・藤田・谷平・小原・熊倉・山崎・村田・高檻・西川・黒川・鈴木・石井・毛利・中野・大島・木島・久米・平井・大野・鬼松
司会:松本
● 会の目的・経緯は
小林「「正法とは何か」のご講義。サンガーのなかにユートピアができなければ広めるユートピアもない。サンガー帰依。俗人的ではなくサンガーの規律への帰依。心をひとつにして相和して。組織のカラをいかに打ち砕いてゆくか、立場を越えて話し合う場。「貴重な一滴」原点は第1回講演会。職員として何をすべきか。本音で語ること。ただし愛があること」
● いまサンガーはユートピアか?
鈴木「与えられている幸福感は大きい。国民への責任を負いきれているか40%。組織間連携プレーが欠けている」
石井「自分の理想を100%出しきれていない。まだまだカラ回り。仕事面で手ごたえのある仕事をしたい」
吉田「「救世への情熱」を失っている自分を発見する。歯車的になっていないか、危機感を感じる」
高檻「出家前はユートピアが見えていたが、今は書類だけ。報告例、現状対策等がない」
島「主宰先生が何を考えているかを考えられなくなっているのでは。ユートピアは、まずサンガーから。職員からほんとにユートピアを作りたいという情熱があるか?現場を知らずに何を決めても動かない。現場で苦しんでいる会員さんに何ができるか。現場に出て感じたなら上司に進言できるはず。個人を支えるのが組織。愚痴不平不満が出ない状態に。会員あっての組織」
鈴木「その、どうしたらいいのかを教えるのが職員」
木島「活動会議が減っている。ミラクルを撒いていた人が撒かなくなっている。家の隅に積まれたミラクル。少数精鋭化傾向」

● いま、現状はどうなっているのか。
石井「財務的問題。目標達成の乖離によって厳しい。拠点展開を考えると地域で賄うしかない。100億を考えると現状数パーセント」
小林「自分の所属の支部がガタガタ。4月以降は多忙さでチームなどに行けなくなってきた。上と下との信頼関係がなくなってきている。何か変だ。若い人からのTEL増に対応できなくなってきた」
大島「顔の知らないチーム長からのミラクルだけを撒く状態。横の連携、会員さんにバラバラな指示。業務量の大きい支部。ひとつひとつはホンの10分で終わるのが終わらない。知らないうちに人を苦しめているのではないか」
山崎「関東本部、中間に位置し、上下がよく見えない。詮索してるとしか見えない職員。アンケート伝道、とても疲れる。みんな荒い波動の中でやっている。職員の方から愛を流していかないと」

● 職員と会員はなぜ心が離れているか。
熊倉「一般会員から“嫌われている”職員。一方的に数だけを指示される」
西川「本部講師レベルには尊敬があると思っていたが、4月からご真影礼拝などの小さな疑問が清算されていないままで突っ走ってきた」
黒川「職員になったとたん、本部に対しての不信感を強く感じる。会員の側から見ると、会員を使い捨てで、数字だけを見ている。三次元的な評価が会員の心を三次元的にしている。もっと素朴に“愛のある伝道なのか”を考える方向に」
木島「ユートピアとは何か、伝道とは何かを、本当に考える時期。ある時、数だけ伝道報告したら褒められた。町内会の名簿を支部長命令の名で書けと指示。学習は伝道の邪魔。講師は不要→揺り戻しはある。「学習の強化」を。「誌友会員ならばいいが、いまこの状況では正会員には・・・」の気持ち。このハードルを乗り越えられなければ↓越えれば↑。スモールステップを作ってゆく、数に至る前の。100万というのは1万の精鋭を作るため。500万への上方シフト⇒ガタガタに見えるが、「上では上手くいっている」。主宰先生はすべて知っているから。「信頼されている」。
(以降、その2に続く)
情報提供や相談を通じて把握した教団職員採用の実態は、「いじまも」や「ネバーマインド」、また「サクセス」から「幸福の科学学園」、さらに学生部活動や「HSU」等、今や完全に教団の諸活動を経た生え抜きの二世三世信者によって構成されている状況です。
いずれこういう時期が来てしまうことは分かっていましたが、社会的に潰しの効かない道を自覚のないまま歩まされてしまった彼らの問題は、この先ジワジワ浸潤し、後になって急に表面化する危惧があります。現在のような体制下では、そのときソフトランディングなど難しいでしょう。それまでの間に、1人でも2人でも良いから周囲より先に離脱し、再スタートできる個が出現することを願うばかりです。
幸福の科学という内集団の箱庭の中で、社会や現実との葛藤から離されてきた彼らも、これから教団と外界との境界へ否応なしに実戦配備され、その摩擦に直面して悩み苦しむ時期がきっと訪れます。
大川隆法も幸福の科学も、立宗当初からその本質において何ら変わっていない(進歩していない)から、この先も同じことが繰り返されるまでです。これから彼らを待つ現実のひとつの側面を、いま彼らの上司となって迎えることとなった嘗ての若き職員たちの記録から考察したいと思います。
以下にご紹介するのは、91年7月に総合本部の若手職員有志によって開かれた「若い天使の会」という座談会の文書です。自分たちのことを“天使”とか言ってしまうセンスはちょっと引いてしまうことと思いますが、カルトの問題はその信条ではなく行為であって、当時の彼らの正直な姿に罪はなく、出家者とされる職員の傾向性や限界を知る意味でも、それなりに貴重な記録ではあると思います。
なお、少々分量があるので、3回に分けて掲載します。また、座談会中の筆記と見えて、走り書きで誤字も散見されるので、意味を変えない範囲で読みやすく修正を行っています。全編の最後に、必要をみて注釈や私なりの考えを追記したいと思います。

若い天使の会 91.7.1 事務局
参加(敬称略)
小林・松本・島・吉田・藤田・谷平・小原・熊倉・山崎・村田・高檻・西川・黒川・鈴木・石井・毛利・中野・大島・木島・久米・平井・大野・鬼松
司会:松本
● 会の目的・経緯は
小林「「正法とは何か」のご講義。サンガーのなかにユートピアができなければ広めるユートピアもない。サンガー帰依。俗人的ではなくサンガーの規律への帰依。心をひとつにして相和して。組織のカラをいかに打ち砕いてゆくか、立場を越えて話し合う場。「貴重な一滴」原点は第1回講演会。職員として何をすべきか。本音で語ること。ただし愛があること」
● いまサンガーはユートピアか?
鈴木「与えられている幸福感は大きい。国民への責任を負いきれているか40%。組織間連携プレーが欠けている」
石井「自分の理想を100%出しきれていない。まだまだカラ回り。仕事面で手ごたえのある仕事をしたい」
吉田「「救世への情熱」を失っている自分を発見する。歯車的になっていないか、危機感を感じる」
高檻「出家前はユートピアが見えていたが、今は書類だけ。報告例、現状対策等がない」
島「主宰先生が何を考えているかを考えられなくなっているのでは。ユートピアは、まずサンガーから。職員からほんとにユートピアを作りたいという情熱があるか?現場を知らずに何を決めても動かない。現場で苦しんでいる会員さんに何ができるか。現場に出て感じたなら上司に進言できるはず。個人を支えるのが組織。愚痴不平不満が出ない状態に。会員あっての組織」
鈴木「その、どうしたらいいのかを教えるのが職員」
木島「活動会議が減っている。ミラクルを撒いていた人が撒かなくなっている。家の隅に積まれたミラクル。少数精鋭化傾向」

● いま、現状はどうなっているのか。
石井「財務的問題。目標達成の乖離によって厳しい。拠点展開を考えると地域で賄うしかない。100億を考えると現状数パーセント」
小林「自分の所属の支部がガタガタ。4月以降は多忙さでチームなどに行けなくなってきた。上と下との信頼関係がなくなってきている。何か変だ。若い人からのTEL増に対応できなくなってきた」
大島「顔の知らないチーム長からのミラクルだけを撒く状態。横の連携、会員さんにバラバラな指示。業務量の大きい支部。ひとつひとつはホンの10分で終わるのが終わらない。知らないうちに人を苦しめているのではないか」
山崎「関東本部、中間に位置し、上下がよく見えない。詮索してるとしか見えない職員。アンケート伝道、とても疲れる。みんな荒い波動の中でやっている。職員の方から愛を流していかないと」

● 職員と会員はなぜ心が離れているか。
熊倉「一般会員から“嫌われている”職員。一方的に数だけを指示される」
西川「本部講師レベルには尊敬があると思っていたが、4月からご真影礼拝などの小さな疑問が清算されていないままで突っ走ってきた」
黒川「職員になったとたん、本部に対しての不信感を強く感じる。会員の側から見ると、会員を使い捨てで、数字だけを見ている。三次元的な評価が会員の心を三次元的にしている。もっと素朴に“愛のある伝道なのか”を考える方向に」
木島「ユートピアとは何か、伝道とは何かを、本当に考える時期。ある時、数だけ伝道報告したら褒められた。町内会の名簿を支部長命令の名で書けと指示。学習は伝道の邪魔。講師は不要→揺り戻しはある。「学習の強化」を。「誌友会員ならばいいが、いまこの状況では正会員には・・・」の気持ち。このハードルを乗り越えられなければ↓越えれば↑。スモールステップを作ってゆく、数に至る前の。100万というのは1万の精鋭を作るため。500万への上方シフト⇒ガタガタに見えるが、「上では上手くいっている」。主宰先生はすべて知っているから。「信頼されている」。
(以降、その2に続く)
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