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幸福の科学は見栄に始まりウソに終わる ①

すっかりマンネリ化した幸福の科学の映画事業。性懲りもなく「夜明けを信じて。」と題する映画の公開を今秋に予定している。これは大川家長男との間の確執からお蔵入りとなった「さらば青春、されど青春。」のリメイク版とのことで、前作で行った歴史修正を、さっそく再修正する必要に迫られてしまった格好だ。

教団が映画事業を推し進めるのは、表向き伝道のためと言いつつ、結局のところはチケットの買い取りや制作に関わる植福、あるいはヒット祈願などで、信者をけしかけて集金しやすいコンテンツだからだろう。

また、教祖の自伝的映画などでは、よほどのマニアを除き一般には見向きもされないだろうが、狂信的信者へのプロパガンダにはそれなりに有効な面もあると言える。

ただ、自伝的映画に限っては、そうした打算や心理操作といった皮算用よりも、ただ単純に「自己満足」という類のものだと思う。

しかし、これが大川隆法にとっては死活レベルの重大問題なのだ。

たとえ噴飯もののあからさまな歴史修正を世間からどんなに笑われたとしても、リアルさの追求では教祖の内的世界に広がる底なしの空虚さを自己愛で満たすことができない。誰の眼にも無理があり過ぎると分かる教祖役俳優の風貌とのギャップも、きっと本人の心の鏡には己が実際あのように映っているのだろう。

今回は前作にはなかったシーンとして、どうやら91年7月の東京ドーム「信仰の勝利」を盛り込む考えらしい。これは教団内において、信者100万人の達成と救世主宣言を行った講演会と意義付けされている。

けれでも、人生の絶頂でなければならなかったそれは、実は無承諾伝道のバブル実績を土台にした見せかけだけの栄光に過ぎなかった。ゆえに惨めな裸の王様宣言を行った挫折体験など、なおのこと記憶の書き換えをせずにいられないわけだ。

そもそも幸福の科学という宗教自体が、大川隆法の自己愛を満たすための道具でしかない。自己像を歪める体験はゲームをリセットするように、自己肯定感を取り戻すために理想化された自己対象体験に際限なく修正されていく。そうした教祖の自慰行為を信者がせっせとサポートし続けるというのが、幸福の科学というセクトの構図である。

「信仰の勝利」運営文書

この講演会は大川隆法というセクト教祖の本格的迷走の始まりであったことは間違いない。

「雉も鳴かずば撃たれまい」に、大川があくまで歴史修正を続けるなら、虚栄と欺瞞に塗り固められたその真相を明らかにし、幸福の科学のみっともない裏事情と同時に大川の認知の歪みを淡々と指摘していくまでのことだ。

この講演について実際どの程度の描写をするか現時点では分からないので、詳しいことは映画の状況を見てからだが、今回はとりあえず2回に分けて、大川隆法の実父である善川三朗(中川忠義)が1991年の秋に上京した際の記録を紹介しておきたいと思う。

地味な内容ではあるものの、大伝道の失敗とフライデー事件による当時の会内の混乱状況をよく示した資料だ。

※後編に続く。
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土矢浩士(ハンドルネーム:アルゴラブ)

Author:土矢浩士(ハンドルネーム:アルゴラブ)
セクトの犠牲者である家族と個人を支えるネットワーク
「RSFI MAIKA」代表

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